私たちの田圃は、秋田県と岩手県の境付近を源流とする米代川の中流域に開けた大館盆地のほぼ中央部、陽当たりの良い南地区にあります。米代川の緩やかな流れが育んだ適度な温度の水と、盆地独特の寒暖差の大きい気候が米づくりには適しているため、昔から良質な米がとれる場所として知られ農業が盛んな土地柄でもあります。
米代川は最近では鮎釣りのメッカとして知られ全国から多くの釣りファンが訪れますが、その名の由来は源流部に伝わる「だんぶり長者伝説」にあると言われ、だんぶり(とんぼ)の導きにより酒の湧く泉を見つけた若夫婦が財を成し、その長者屋敷からの米のとぎ汁で川が白く濁ったことと伝えられています。